ウエディングフォトの撮影のためドレスを選ぶ竹内さん夫婦。
夫の雄亮さん(26)は弱視。
竹内雄亮さん「なんとなく笑っているかなとか、そういったところくらいはわかるが、例えばほくろがあるとか、そういうところはわからない」
そんな2人が一緒に楽しめる、新たな写真サービスとは。
マイナビウエディングが12月から始めた、触れる写真付きのフォトサービス。
特殊なプリンターで写真を凹凸に印刷したもので、写真に写っている人物や風景を触って感じ取ることができる。
このサービスが誕生したのは、社員のある一言がきっかけだった。
マイナビ ウエディング事業部・平田美和さん「『目が見えない方ってどうなんだろう』と、確かに結婚式ならその場を共有できるけど、写真だと楽しめないよねと、どうしたらフォトウエディングを楽しめるかというところから始まった」
今回、触れる結婚写真を作る竹内さん夫婦は、中学時代の同級生で、2021年の夏に結婚したばかり。
これまでは、あまり写真を撮ってこなかったという。
竹内雄亮さん「例えば紅葉の写真であれば、色がこういうふうになっていてと説明を受けて、初めて自分でわかるというかたちだった。自分が能動的に確認してわかるというのはあまりなかった」
妻・晏菜さん(26)「主人の視覚に障害があっても、触ってどういうものかわかってもらえるのがすごくいい」
2人それぞれ、雰囲気にぴったりの衣装を選んだら、撮影場所の東京駅へ。
強い風に吹かれながらも、無事撮影が終了。
撮影した写真のデータは、写真編集ソフトで版画のように加工。
触ったときのわかりやすさも必要なため、あえて線を足したり消したりすることもあるそうだが、気をつけているポイントがあるという。
写真家・尾崎大輔さん「本人が何を凹凸にしたいのか、何をイメージしたいのかというのが注意しないといけないポイント。触ってイメージできなくても、そこで話のきっかけになることもあるので、そういうものは話をして残すこともある」
印刷した写真を特殊なプリンターで熱を加えることで、凹凸が生まれるという。
そして数日後、完成した写真を竹内さん夫婦に見てもらった。
よりわかりやすくするため、服や髪の毛など素材によって凹凸の質感や強弱も変えてあるのだという。
竹内雄亮さん「今みたいに2人で触りながら見られると、当時の雰囲気はなんとなく思い出せるのかなと」
妻・晏菜さん「これなら何十年先でも振り返れる」
竹内雄亮さん「もし仮に全く見えなくなっても、2人で思い出すことができるのかなと思う」
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