2017年10月、私(55)はアルコール依存症の治療を受けるために入院した。
埼玉県立精神医療センターでの生活は、朝6時半の起床、検温から始まる。ラジオ体操や清掃、朝食を済ませると、午前の治療プログラムを受ける。
プログラムというのは、手術をするわけでも、薬を飲み続けるわけでもない。一言でいえば「座学の勉強」だ。
アルコール依存症は、脳が飲酒をコントロールできなくなる病気です。医療につながってほしいという思いから記者が体験を振り返る連載の6回目です。
病院が作成したテキストの冒頭にはこうあった。
「無事にプログラムを終了しても、しばらくするとスリップ(再飲酒)し、再入院してくる患者さんがいます。それだけこの病気が手ごわいと言うことでしょう」
確かに一緒に入院している患者の中には「オレは入院3回目だよ」とか「5回」という人もいた。
「それほどたいへんな病気なのか?」と、講義もテキストにマーカーを引きながら真剣に聞くようになった。
入院してほどなく、主治医に呼ばれた。
「浅野さん、朝日新聞の記者…
からの記事と詳細 ( 入院して初めて知った病気の本質 「書くな」と言われた記者は - 朝日新聞デジタル )
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