
新型コロナの新たな変異ウィルス「オミクロン株」は、30日に国内で初めてアフリカから入国した男性の感染が確認されたのに続いて、1日、11月末に成田空港に到着した外国人の男性の感染が確認されました。
国内で「オミクロン株」の感染者が確認されたのは2例目です。
NHKが1日午後4時時点でまとめたところ、オミクロン株の感染は、日本を含め世界の22の国と地域で確認されています。
日本以外では、▽アフリカが南アフリカ、ボツワナ、ナイジェリア、▽ヨーロッパがイギリス、ドイツ、イタリア、オランダ、ベルギー、デンマーク、チェコ、オーストリア、スウェーデン、スペイン、インド洋にあるフランスの海外県レユニオン、ポルトガル、スイス、▽中東のイスラエル、▽アジアでは香港、▽オセアニアではオーストラリア、▽北米ではカナダ、▽南米ではブラジルで、それぞれ感染が確認されています。
国土交通省は、12月末までの1か月間、日本に到着するすべての国際線で新たな予約を停止するよう航空会社に要請しました。
【オミクロン株とは】
新たな変異ウイルス「オミクロン株」。
感染症学が専門の札幌医科大学の横田伸一教授は、次のように指摘しています。
「オミクロン株は南アフリカからWHO=世界保健機関に報告が上がったあと、わずか2日後に『VOC=懸念される変異株』といういわゆる最大ランクの変異株に指定された。まだ分からないことが多いが、これまでのデルタ株よりも感染力が強い可能性が懸念されている。また、ワクチンを接種した人でも感染している事例があり、もしかすると、感染やワクチンで得られた免疫では防御しづらい可能性もある。世界各国で水際対策を講じていたり、3回目のワクチン接種を急いでいるという事実は重く受け止める必要があると思う」
【旭川で医療従事者対象に3回目接種開始】
新型コロナウイルスワクチンの3回目の接種が1日、旭川市でも始まり、市内の病院では医師や看護師が接種を受けました。
新型コロナウイルスの3回目のワクチン接種は、2回目の接種から原則8か月以上たった18歳以上の希望者を対象に行われます。
旭川市ではおよそ1万9000人の医療従事者を対象に1日から始まり、旭川赤十字病院では医師や看護師92人が体調に異常がないか問診を受けたあと、接種を受けました。
旭川市は3回目のワクチン接種について、医療従事者に続いて来年2月ごろには65歳以上の高齢者を対象に始め、来年9月末までに希望するすべての市民への接種を終えたいとしています。
旭川赤十字病院の牧野憲一院長は、「新たな変異ウイルスのオミクロン株についてまだ情報が少ない状況ですが、ワクチン接種で感染予防や症状の軽減を期待したい。医療従事者の身を守り、病院の機能を維持するためにも院内の医師や看護師への3回目の接種を進めたい」と話していました。
【他の市町村でも準備進む】
一般向けの3回目の接種に向けて、各自治体は予約方法の検討や接種会場の手配、接種券の発送準備などを進めています。
このうち札幌市では、▽来年2月に65歳以上の高齢者への接種を始め、▽4月には基礎疾患がある人のほか、福祉施設に勤める人や学校の教職員など優先接種の対象者、▽5月以降、64歳以下の人へと段階的に進めていく方針です。
市は、いずれも、医療機関での個別接種を基本に接種を受けてもらう方針ですが、65歳以上の高齢者が接種時期を迎える来年2月には、各区の区民センター、あわせて10か所に集団接種会場も設けることにしています。
【ワクチン供給は】
道によりますと、2回目の接種から8か月がたち、3回目の接種の対象となる人は、▽今月(12月)およそ5万4000人、▽来月(1月)およそ9万4000人、▽2月がおよそ62万人、▽3月がおよそ91万人、▽4月がおよそ74万人、▽5月がおよそ67万人、▽6月がおよそ59万人だということです。
国からは、このうち今月と来月の接種分として、ファイザーのワクチン、およそ13万3000回分が先月すでに供給されています。
今後は、▽今月中旬から下旬にかけて、来年2月から3月の接種分としておよそ52万5000回分が供給される予定です。
さらに、▽来月には、現在、承認審査が行われているモデルナのワクチンおよそ72万回分が、▽2月には、ファイザーのワクチンおよそ33万回分も供給される予定で、道は順次、市町村ごとに必要な量を配分することにしています。
【ワクチンの効果は】
ワクチンの効果に違いはあるのでしょうか。札幌医科大学の横田伸一教授は次のように話しています。
「ワクチンの効果が弱まっているのではないかと推測する見方もあるが、私は、ワクチンの効果がゼロになるわけではなく、一定の効果はあるだろうと考えている。モデルナが『ワクチンの効果はかなり落ちる』とメッセージを出す一方、ファイザーは『そこまでではない』とコメントを出していて、若干、そごがあるが、個人的にはワクチンの効果がゼロになってしまうことはないだろうと考えている。いま、できることとしてワクチン接種というのは1つの大きな手段だ」
12月に入り、年末年始の行事や帰省など人が集まる場面も増えてきます。注意点について、横田教授は次のように話しています。
「暮れの人の動きが次の『波』、次の感染拡大に結びつくのではないかと懸念している。忘年会、新年会といった飲食の機会や帰省で人の動きが出てくる。多くの飲食店では感染対策をしっかり取っているので、そういった店を選び、飲食の時間を短くするとか、会話はできるだけ小さい声やマスクしながら行うことが必要になってくる。1人1人が感染対策をとりながら、社会生活を取り戻していく段階だ」
からの記事と詳細 ( 「オミクロン株」の最新状況は 3回目のワクチン接種は|NHK 北海道のニュース - nhk.or.jp )
https://ift.tt/3DbrCZF
No comments:
Post a Comment