
中田は22日のDeNA戦(東京ドーム)に「5番・一塁」で初先発し、3点を追った7回1死2塁から左翼席上段へ特大の一発を放った。ドローへの呼び水となる価値ある一発でもあった。 前の2打席、今永昇太の内角真っすぐに三振、二飛に倒れていたが、本塁打は初球、真っすぐが来ると読んで、甘く入ったところを見逃さなかった。それにしてもいい本塁打だった。 中田、あと何年現役を続けるか分からないけど、現役生活を振り返って、「思い出に残る一本は?」と聞かれた時、間違いなくこの一本を挙げるだろう。 中田の巨人移籍に対して賛否両論が波紋を広げ続けている。いや、どちらかといえば非難の意見が多いようだ。確かにトラブルを起こして処分中の選手がトレードに出されたというケースは聞いたことがない。巨人ファンの間からも厳しい見方が出ている。 私は中田という選手を見るにつけ、現役時代の清原和博とダブってくる。その醸し出す雰囲気や独特の態度だ。両者には共通したものがある。 清原は1996年のオフ、西武から巨人にFA移籍してきた。当時、監督だった長嶋(茂雄)さんが、「清原をほしい」と強く望み、阪神との争奪戦を制しての獲得だった。 当時、西武の監督だった東尾修は主砲の流出に痛いは痛いが、ホッとしたというか、うれしかったが本音だったと思う。なぜなら、「負の連鎖」が止まると踏んだからだ。 清原は後輩選手たちをよく飲みに連れて行ったという。後輩の面倒見のいい男だが、このような席では自然と首脳陣やチームに対する批判・愚痴が噴出する。主砲・清原の話を若手はよく聞くし、一挙手一投足が影響を及ぼす。いい方向なら何も言うことはないが、大体は悪い方向に流れる。引き込まれる。監督として扱いに困っていたという。負の連鎖だ。東尾の本音がわかる。 巨人入団後は清原のペースで進んだ。入団を望まれての移籍である。その後のことは周知の通りだ。 中田の場合は経緯が全く違う。巨人が手を差し伸べての入団で、救ってもらった。今回、中田は後輩投手への暴行で「無期限の出場停止処分」を受けた。だが、今回が初めてではないとみる。でなきゃ、1回目で「無期限」なんて処分は出ない。 おそらく、フロントは以前から中田の乱暴な振る舞いや生活態度を把握していたがこれまで手を打たずにきたのではないか。栗山英樹監督にしても、中田は打点王を3回獲得したチームの主砲だ。元日本代表4番でもある。遠慮もあって指導面で強く出ることができなかったに違いない。今季は成績も振るわず荒んでいたのかもしれない。(※)
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