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Saturday, July 31, 2021

31歳「オールドルーキー」寺田が21年ぶり準決勝進出 女子100メートル障害 - サンケイスポーツ

女子100メートル障害で準決勝進出が決まり、ポーズをとる寺田明日香=国立競技場

東京五輪第9日・陸上(31日、オリンピックスタジアム)女子100メートル障害は日本記録保持者の寺田明日香(31)=ジャパンクリエイト=が追い風0・3メートルの予選5組で12秒95の5着となり、タイムで拾われ1日の準決勝に進んだ。日本勢の予選突破は2000年シドニー五輪の金沢イボンヌ以来、21年ぶり2人目。〝ママさんハードラー〟が足跡を刻んだ。

初出場の31歳は自らを「オールドルーキー」と言い表す。幼少期から夢見た舞台。確かに高揚感はあった。それでも冷静だった。

「100メートルを10台のハードルを置いて走ることは変わらない。やるべきことも」

海外勢に先行されるのは想定通り。焦らず自らの走りに徹した。自動的に準決勝進出が決まる4着を目指し、胸を突き出してフィニッシュラインへ。12秒95で5着。タイムで拾われた。日本勢として2000年シドニー五輪の金沢以来、21年ぶりの予選突破となった。

力走する寺田明日香。準決勝進出を決めた=31日、国立競技場(桐山弘太撮影)

そのシドニー大会が最も印象に残る祭典という。テレビ画面に映るヒロインが、まぶしく見えた。マラソンの高橋尚子だ。当時10歳だった少女は、日本女子陸上界初の金メダルをもたらした力走に胸打たれた。当時の代表ジャージーを親に買ってもらったほどだ。

「1児の母である私は、多くの子供たちに頑張ることの尊さや、スポーツを通じて人生を豊かにできるということを伝え続けたい」

陸上日本選手団の結団式で、アスリート代表としてこう決意表明した。夫の峻一さん(38)と娘の果緒ちゃん(6)は、国立競技場の近くまで足を運んでエールを送ってくれた。強き母は無観客の聖地を懸命に走った。

「準決勝は間違いなく自己ベスト以上で走らないといけない」。12秒87の日本記録を持つハードラー。Qちゃんから希望をもらったように、次は自身が見る者の心を動かす。(鈴木智紘)

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