
高い野球センスを感じた
ご存じの方も多いと思いますが、臨時コーチとして2021年のドラゴンズ春季キャンプに参加することになっています。若く将来性のある選手がたくさんいますので、今から楽しみですし、同時に、限られた時間の中で、自分がどれだけのことを伝えられるかという緊張感もあります。 楽しみにしている1人が、地元の東邦高からドラフト1位で、20年中日入りした石川昂弥選手です。間近で見たのは20年の春季キャンプでしたが、バットをしっかり振れるだけでなく、力任せではない柔らかいスイングをしていました。間違いなく、近い将来のドラゴンズの四番候補と言っていいでしょう。足も速く、肩も強い。走塁やサードの守備面でも高い野球センスを感じました。 20年は、肩を痛めたこともあり、開幕は二軍スタートになりましたが、高橋周平選手がケガした後、一軍昇格。いきなり「七番・三塁」でスタメン出場すると、初打席で二塁打をマークしました。持って生まれた運を感じさせるデビューでもありましたね。 結果的には高橋選手の復帰もあって一軍では14試合の出場で打率.222、本塁打はゼロで再び二軍となりましたが、まだ19歳です。この数字を気にする必要はまったくありません。それより1年目から一軍を経験できたことは、これからの財産になっていくはずです。
気になるポイントの近さ
当然、課題はたくさんあります。バッティングに関して一番気になったのが、ボールをとらえるポイントが近過ぎることです。ステップした足より中にあるので、どうしても差し込まれることが多く、甘い球をファウルや空振りにしてしまうことも目立ちました。ボールを引き付けて打つというのは悪いことではないのですが、石川選手の場合、中に入り過ぎです。引き付けながらも、もう少し前でさばく、と言えばいいのでしょうか。今は自分のポイントがつかめていないようです。 これは高校で長打力を発揮した選手には珍しくないことでもあります。要は金属バットを使っていたときのクセですね。金属バットでは多少、差し込まれても飛びますので、長打力のある選手、バットを強く振れる選手ほど、本来のその選手のポイントより中に入れてしまうことが多い印象があります。 クセというのは、こうやって言葉にすると簡単に聞こえるかもしれませんが、長い期間で体に染みついていることでもあり、それを修正するのは簡単ではありません。しかし、それをつかまなくてはプロの世界で一流のバッターにはなれません。逆に言えば、石川選手の打撃センスがあれば、自分のポイントをつかみ、そこで打てるようになることで、一気に大化けする可能性もあります。 もう1つアドバイスするとしたら急がないことですね。高橋選手もいますし、いきなりサードのレギュラーを狙うというのは簡単ではありません、またチームもそこまで求めてはいないと思います。 ただ、急がない、という言葉と矛盾するように聞こえるかもしれませんが、この1年が、平凡な選手に終わるか、チームを背負って立つ選手になるかを左右する大事な1年にもなってくると思います。これは試合で結果を出さなければいけない、という意味ではありません。20年に関しては新人でもあり、周囲も自分自身も無理をさせない、無理をしないように気をつけながらやっていたと思いますが、プロの世界は毎年、新しい「ホープ」が入ってきます。次なるステップに向け、泥にまみれながら必死に練習をし、しっかり体をつくり、技術を高める重要な時期だと思います。
からの記事と詳細 ( 石川昂弥選手の可能性【立浪和義の超野球論】(週刊ベースボールONLINE) - Yahoo!ニュース )
https://ift.tt/2Jnu1dQ
No comments:
Post a Comment