Pages

Friday, August 7, 2020

日本ドラマの「ジェンダー観」、実は劇的にアップデートされつつあった…!(現代ビジネス) - Yahoo!ニュース

 コロナで自粛期間中、家にいる時間が長くなったことや、ネットフリックスで気軽に見られるということもあって、韓国ドラマ人気に火がついている。確かに、話題となる『愛の不時着』や『梨泰院クラス』は、ストーリー展開の緩急のつけかたも見事で、次がどんどん見たくなるものであった。 【写真】35歳女性が初めての「女性用風俗」で知った「性の不平等」  韓国ドラマの評価が上がるのと同時に聞かれるようになったのが、「それに比べて日本のドラマは…」と日韓のドラマを比較して日本の作品に批判的な見方を示す意見だ。  とくに日本のドラマの「女性の描き方」を批判する声は小さくない。制作側が無邪気で天真爛漫で何があっても笑顔で切り抜けるようなキャラクターにするなど、設定があまりに「昭和然」としているといった声もあった。  確かに、ドラマに限らず日本のテレビ番組は「最大公約数」的な面白さや、わかりやすさを追求する面があるのは事実であり、それが女性の描き方を古臭いものにしている側面はあるかもしれない。  しかし一方で、今、日本には、「女性の描き方」「いま女性が直面している問題の描き方」という意味で、良いドラマがたくさん存在しているのも事実だ。ここでは、「女性の描き方」という観点から、日本の良質なドラマについて書いてみたい。

野木亜紀子の登場という「事件」

 女性の描き方に関して日本のドラマのクオリティが向上した最も大きな出来事として、脚本家・野木亜紀子の登場は無視できない。  野木の作品は、2016年、同名の漫画原作をドラマ化した『逃げるは恥だが役に立つ』(TBS)で大いに注目された。野木はその後、『アンナチュラル』(TBS・2018年)『獣になれない私たち』(日本テレビ・2018年)『コタキ兄弟と四苦八苦』(テレビ東京・2020年)とオリジナル連続ドラマを続々と執筆。現在もTBSで星野源と綾野剛がダブル主演を務める『MIU404』が放送中だ。  『逃げ恥』は、「恋ダンス」や「ムズキュン」というキャッチーな要素でも話題となったし、ラブ・コメディとしても楽しめる作品であるが、実際にドラマをみると、圧倒的に「社会派ドラマ」であることがわかる。  周知の通り、この作品は、契約・偽装結婚をすることになった津崎平匡(星野源)と森山みくり(新垣結衣)が、次第に本当の恋に落ち、結婚(しかも事実婚である)に至るまでを描いたものである。  もともと家事代行サービスの提供者として平匡に雇われていたみくりは、仕事として賃金をもらって家事労働をやっていたわけだが、恋愛を経て結婚となったときには、家事が当然のごとく無償労働となってしまう。しかも「仕事」よりも低い位置づけを与えられてしまうという過去から現在にまで続く大きな問題を浮き彫りにしている。  作品の終盤で、みくりを演じる新垣に、家事労働を「好きの搾取です」と言わせたことも大きな話題を読んだ。やりがいが提供される代わりに低賃金を押し付けられる状況が「やりがいの搾取」と言われるが、それに絡め、「結婚をするのだから、愛がある。だとしたら家事はやって当然でしょ?」という理由で家事をパートナーに押し付けることを「好きの搾取」と呼んだのだ。共働き時代の夫婦間に未だ残る性別役割分業の問題に一石を投じた。  また、みくりの叔母・百合ちゃん(石田ゆり子)と、17歳離れた「甥っ子」のような存在の風見(大谷亮平)という年の差カップルの描き方も秀逸だった。  百合ちゃんは、風見に思いを寄せる女性から「50にもなって若い男に色目を使うなんてむなしくなりませんか?」と言われるのだが、それに対して、  「今、あなたが価値がないと言って切り捨てたものは、あなたが向かっていく未来でもあるのよ」  「私たちの周りにはね、たくさんの呪いがあるの。あなたが感じているのもその一つ。そんな恐ろしい呪いからは、さっさと逃げてしまいなさい」  と返答する。  女性が年齢が上がるに従って「(女性としての)価値を失っているのではないか」と自信をなくしたり、選択肢の幅が狭められたりしてしまうこと、そうした状況に自らが縛られてしまうといったことに疑問を持つ感覚は、それまでもぼんやりと共有されていたと思うが、それをハッキリと「呪い」として名指し、多くの人がそんな「呪い」に気づかされたのがこのドラマであった。

Let's block ads! (Why?)



"確かに" - Google ニュース
August 07, 2020 at 12:01AM
https://ift.tt/3gCKhTO

日本ドラマの「ジェンダー観」、実は劇的にアップデートされつつあった…!(現代ビジネス) - Yahoo!ニュース
"確かに" - Google ニュース
https://ift.tt/2UI1i6X
Shoes Man Tutorial
Pos News Update
Meme Update
Korean Entertainment News
Japan News Update

No comments:

Post a Comment